
舟橋淑行著 税込 1,260円
08年6月刊
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なぜ殺人や自殺がいけないのか? という問いへの明快な答えと、人としてまっとうに生きる道がここにある。
乱れた世相、悪化した地球環境を変えることができるのは、人間の「心」。
日本人の気高い心をよみがえらせる究極の手段とは──?
かつて、私達は長い伝統文化に培われた美しい心を持っていましたが、それが失われるに従い、世の中が乱れはじめました。
ゆえに、その心を取り戻さない限り、問題の本質を解決することは難しいと考え、この本を出版することにいたしました。
あなた様にこの本をお読みいただき、一緒に解決の道を歩んでいただけたら、誠にありがたいことだと思っています。 著者 舟橋淑行
この本を読まれる人に次の本をお薦めします。
「わが子に帝王学を」
「よく分かる論語〜やさしい現代語訳〜」
「心のオシャレしませんか」 |
まえがき
2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロ以降、世界はどこか変わった。世界各地でこれまで以上にテロが頻発するようになった。そして、アメリカ主導のもと、各国政府はテロ対策に乗り出し、人々は窮屈な社会生活を強いられることになった。空港、イベント会場の利用時だけでなく、あちこちで厳重なセキュリティー・チェックが行われるようになった。一般市民の行動には監視カメラが向けられている。
安全を得るためにとられた対策により、人々は不自由を体験した。そして、セキュリティー対策が強化される現状を目のあたりにすることで、人々がより不安を感じる世の中となった。日本国内ではあまり問題とされていないが、アメリカ国内では過度のストレスを感じて鬱と診断される人々が急増している。
後略
目 次
第一章 シグナル 5
第二章 訪問者たち 26
第三章 夢探訪 105
第四章 目覚め 150
第五章 蝶の教えと嵐の警告 190
第六章 西部へ 221
第七章 宇宙の旅 271
第八章 大いなる意識││知られざるものの認識 308
第九章 変容の時(すべてなかったことに) 340
第十章 その名だけは…… 352
第十一章 隠された聖書││グノーシスあれ 384
第十二章 やり直せますか? 396
エピローグ 407
ユダの福音書 バルベーローと長年の秘密 413
私の親愛なる友、日本のみなさまへ 442
本書を心より、推薦いたします(情報誌INTUITION 澤野大樹) 445
訳者あとがき 448
第一章 シグナル
三十七歳まで、私はいたって平凡な人間だった。
それは、インディアンたちが初めて姿を現わした年だった。
彼らの存在のサインは初めのうちはごくわずかで、まるで私たち一家を優しく、辛抱強く、そしてそっと揺り起こすべきだということをよく承知していたかのようだった。彼らは、見えざる手で家中のいたる所や、庭の注意深く選んだ場所に、自分たちの存在を示すような私たちの興味を惹くサインを置いて行った。
最初に古い石でできた薬剤調合用のすりこぎが、リネン用クローゼット棚の上に転がっていた。
それは、砂岩に彫刻が施された奇妙なしろものだった。本来、洞窟の多い石灰岩帯水層や、厚い血紅色粘土層から成るタラハシー盆地では絶対に見られないもので、どちらかと言うと砂漠で採掘されるような、白っぽい石灰岩の一片だった。
次に、白く巨大な帆立貝の貝殻が、バスルームのシンクの下にある収納棚で見つかった。これについては、出所は明らかだった。かつて広大な海に住んでいたであろう二枚貝を構成していたものだ。
リネン類用クローゼットの中で見つかった遺物がいささか奇妙だったにしろ、説明を要したのは、シンクの下にあった巨大な貝殻の方だった。言うなれば、非日常的ななにかが、わが家の空間に出現したということであり、それが事の始まりだったのである。
私はその奇妙で巨大な貝殻を、当時夫だったクレイグが「ザ・ニューヨーカー」を読んでいる居間へ運び込んだ。
「なんでシンクの下に貝殻なんて置いているの?」私は聞いた。
「僕は置いてないよ」
私たちの子供であるエミリーとジョンは当時まだ幼かったので、二人は容疑者であるはずがなかった。安全装置のかかったあの収納棚を開けられるようになるまでには、少なくともあと半年はかかっただろう。だから私にして見れば、わが家の容疑者リストは雑誌を読んでいる男のみに絞られた。もちろん彼からすれば、犯人は貝殻を持った女以外に考えられなかった。
「でも、私は置いていないんだから」私は言った。
「他にはあなたしかいないじゃない」
彼は首を横に振った。
「そんなもの、以前に見たことさえなかったんだぜ。たぶん、君が置いた後で、そのことを忘れたんだよ」
クレイグは受けた教育と職業柄、人生の出来事に対して常にシンプルで論理的な説明を求めたので、私が発見した二つの出来事についても例外ではなかった。その週の前に、私がリネン用クローゼットにあった彫刻を施された砂岩のことを質問した時にも、彼はただ単に肩をすくめ、ずっと以前からそれはそこにあったのだと答えた。彼はそれが、私の所有物だと思っていたのだ。結局、その巨大な帆立貝の貝殻は、私の物だということになった。
そのすぐ後、なにか予感めいたものが何度も頭によぎったが、私は急いでそれを払いのけた。
それらは最初のシグナルだった。
最初の発見に続く数ヶ月間は、これと言って他に奇妙な出来事や注目すべきことは、何ひとつ起こらなかった。正常、かつ平穏なわが家の日常だった。
しかしその後、まるでメトロノームでリズムを刻むかのようなある一つのパターンが始まった。出来事は、根気強く熟慮された計画に沿って生じていた。私たちはこれから訪れる出来事に徐々に揺り動かされ、穏やかに目覚めることになる。一隻のボートが大海の波間に漂いながら、潮の満ち引きによって上下するかのごとく、揺さぶられることになるのだった。
その年の冬のある早朝に、私がいつものように新聞を取りに家の外へ出ると、アメリカインディアンが作ったと思われる陶器の破片が、ポーチの階段の上に置いてあった。私はその美しさに驚嘆しながら、それを拾い上げた。それは、こげ茶色のしま模様をしたかけらで、飾り穴がついていて、かなりの年代ものであることを物語っていた。掌の上でひっくり返した時に、一瞬、あの貝殻と石のことが思い出されたが、どれ一つとして出所が同じものはなかったにもかかわらず、私にはそれらが、互いに関連しているように思えてならなかった。
クレイグはキッチンに座っていた。新聞と一緒に陶器のかけらを渡すと、彼は尋ねた。
「これは何だい?」
「わからないんだけど、古代の陶器のかけらみたいね」
「どこで見つけたんだ?」
「ポーチの階段の上よ」
彼はそれをキッチン・テーブルの上に置き、新聞を取り上げた。その無反応な、なにげない動作は、奇異な状況が起きているのかもしれないという可能性を彼が退けたことを告げていた。
「たぶん、ただの石か何かだよ」
それだけを言って、コーヒーを飲み、トーストを食べ終えると、彼は仕事に出かけていった。
あの朝、なぜ自分が再びポーチの階段を見に行ったのか、よく覚えていない。どうして小さな陶器のかけらを発見した場所に、再び行かずにはいられなかったのか思い出せないが、何となくそうしたのだ。
クレイグが外出して一時間あまり経ってから、ポーチの階段に戻り、最初に見つけたのと同じ場所で二つ目の小さな陶器のかけらを見つけた時は少し驚いた。一時間後、先の二つが見つかった場所で三つ目のかけらを見つけ、その十五分後に同じ場所で四つ目のかけらを見つけた時には、ひどく不安な気持ちになっていた。すべてのかけら同士は、パズルのようには合わさらなかった。
私はそれらを握り締めたままリビングに戻り、突然出現した、四枚の壊れた陶器のかけらが意味するものを考えるために、ソファに深く腰掛けた。陶器自体は、それほど奇妙で不可解だという訳ではなかったが、問題は陶器の出所だった。「どうやって」、「なぜ」、または「何が」などの問いが頭に浮かんでは、「いったい誰が?」という、もっと厄介な問いが頭をもたげた。
不意に、ピシッという小さな音が私の注意をひいた。 後 略
あ、ゴメンナサイ。立ち読み部分はここで終わりなんです。ここまで読んで下さって有りがとうございます。
このあともっと面白くなりますから買っていただけるとすごく嬉しいです。
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